キンカンのブログ

気が向いたら書いています。

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

血の滴る感覚

私は鈍ってしまった。 なんにも分からない、ナイフで肝臓をえぐり取られてもなんにも思わないような木偶の坊になってしまったようだ。危機を危機として捉えず、「いっそそうなったら面白い」と薄ぼんやりと開いた眼で思っているようなそんな希死念慮のぼんく…

悪夢

気がつくと薄暗がりの中にいた。足元には苔のようなものがかさぶたのようにへばりついている。頭上には赤々としたランプが拍動するように輝いているため、黒い苔は漆塗りのような赤色の地に黒色を塗ったような色だ。周囲は薄灰色のコンクリートで囲まれてお…

2023/3/18

今日は朝は怠惰に過ごして、その後父と大学への入学に向けて必要物の購入をするべく外出した。主に買ったものは服だったが、自分は今までファッションというものに関して考えたことがなく(というと正確ではない。面倒くさいものだなと考えたことはあるが)…

2023/3/16

昨日の花粉がひどかったため相対的に本日の花粉はきつく思わない。それもあって、今日は外出して買い物に行った。服と本(TOEIC対策のための参考書など)を買うための買い物をするのでまずTSUTAYAに向かった。自転車で行くと20分ほどで着いた。このTSUTAYAは…

2023/3/12

大学に合格した。良かった。中期の試験を終えたあとで帰りの車の中で知った。喜びなどという安易な表現で片付けてしまいたくない気持ちだが、実際はもっと単純な___安堵、または緊張からの開放が麻痺するような感覚として全身にあった。徐々にうるさいほ…

2023/3/9

今日はなぜか朝早くに目が覚めた。いや、本当は腹の調子が悪くなったからだ。朝早く起きたときの誰もいない、新雪のような闇を照らして、自分の身体__生活をそこに捩じ込むときの気分というのは、どこか現実でないような夢の落とし穴に落っこちたような感…

居場所

ある少年がいた。背丈は小さく、肌は薄黒く汚れていて、着ているものといえば泥水で染め抜いたような麻のシャツと辛うじて原型を保っているズボンのみだった。そのみすぼらしい見た目に相応しく、都市部の南の外れに位置するスラム街に住んでいた。両親とも…